2019.10.28 22:00砂塵昨夜は雨が降った。私はすでに眠っていたが、深夜には激しい雨が地面を叩きつけていたらしい。朝、その名残を感じさせる空が広がっていた。雨で空気中の塵が落ちたのか、空気はすっきりと澄んでいるが、上空にはまだ雨の名残を残した薄い灰色の雲が浮かんでいた。大きく息を吸い込むと、湿った地面の匂...
2019.10.21 22:00台風一過激しい風と雨が、窓を叩く音が聞こえる。「明日は晴れるな」布団の中でその音を聞きながら、明日のことを考えた。私の中には「快晴」への経験から基づく確信があった。明日は明日で仕事がある。明日の仕事は屋外で行う予定だった。かんかん照りの中での仕事も辛いが、雨の中の仕事はもっと辛い。まして...
2019.10.15 11:00薄明朝4時。枕元のアラームがけたたましく鳴る。「寝坊はできない」という緊張と相まって、私は激しい動悸とともに目を覚ました。そして正確な時間に起きられたことに安堵する。今日はこれから仕事だ。始発電車に乗らなければならない。毎日ではないものの、仕事内容によっては始発に乗ることも珍しくない...
2019.10.05 11:02電話部屋の中に私の家族や友達が大勢いる。皆思い思いに散らばり、そばにいる人との会話を楽しんでいた。私も皆と同じように、隣にいた友達と最近あったことなどを話していた。部屋の隅には固定電話が置いてあった。今はほとんど使われなくなったであろう固定電話。手垢がつき、黄ばんだ固定電話のことなど...